ニュースサイトの質

私たちは外部からの情報(インプット)を元に自分の中で処理して、発言・発表(アウトプット)します。その際、(内容にもよりますが)インプットからアウトプットへの展開があればあるほど読み手にとっては興味深く面白いものになります。同時にその展開の思考(アウトプットした人)への興味が沸きます。逆にインプット=アウトプットの場合は、その人自身の考えは一切わからないですし、推測しようがありません。読み手にとってはただ単にインプットへの経路にすぎません。
WEBにおけるニュースサイトがこれに近いものだと言えます。もちろんニュースサイトを否定しているわけではなく、必要なものだと思っています。僕もニュースサイトで情報を知ることが多いですし。ただ、最近は「インプット=アウトプット」なニュースサイトが増えている気がします。コメントを書かずにリンクの羅列を貼りつける、といったような感じの。確かにインプット=アウトプットは簡単です。考えることなく誰にでもできます。だからと言ってそればかりになると情報は死んでしまいます。情報は展開されて初めて生きるのですから。情報を生かすには誰かが情報に対してアプローチすることが必要です。ニュースサイトはニュースを見て文章を書いてくれる人がいてこそ成り立つのです。ニュースサイトありきではなく閲覧者ありきでなくてはならないのです。このバランスが崩れつつある今、本当に良質のニュースサイトとは、見つけるのではなく、自ら閲覧者の立場で作り出すものであると思います。